難聴とは
音が耳に伝わって感じるまでの経路(聴覚路)のどこかに障害があると、聴力が低下します。この音の聞こえの悪くなった状態が、難聴です。
難聴は、外耳、中耳に原因があっておこる伝音難聴、内耳、聴神経・脳に原因があっておこる感音難聴と、この二つが混在した混合難聴に大別できますが、難聴の原因・程度・治療法はさまざまで、病気に応じた対応が必要になります。
いずれの難聴の場合も、早期発見し、治療を開始することがたいせつです。また、日常生活での予防が有効な場合も少なくありません。聞こえに異常を感じたり、難聴が疑われるときは、早めに耳鼻咽喉科医の診察を受けることがたいせつです。
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騒音難聴
大きな騒音に日常さらされている場合、聞こえはしだいにわるくなります。これを騒音難聴といいます。騒がしい職場で長い間はたらいていてなった難聴を、特に職業性難聴と呼びます。
騒音難聴は個人差が大きく、また高齢者ほどなりやすいのです。騒音にさらされている時間や騒音の性質によって違いますが、一般には85〜90ホン以上の騒音は難聴を起こす危険があります。
これは電車の通るガード下にいるときの騒音に相当します。 最近では、職場よりもディスコとかイヤホンを年中耳につけているといった生活のかかの騒音、難聴が問題となっています。
この難聴は、雨耳が同じようにおかされ、まず四〇〇〇ヘルツの音への聴力からわるくなり、しだいに進行するのが特徴です。
突発性難聴
突発性難聴は、急に耳が聞こえなくなってしまう病気で、最近ふえている病気です。耳のつまった感じがあり、耳鳴り、めまいを伴うこともあります。
多くは片側だけおかされます。30〜50歳代に多く、精神的過労や仕事の無理が続いたあととか、かぜをひいたあとに多く起こります。
蝸牛がおかされるのが大部分ですが、似た症状で聴神経の腫瘍の場合もあるので注意が肝要です。
老人性難聴
高齢者では、多少とも耳が遠くなるもので、これを老人性難聴といいます。内耳や脳の感覚細胞や聴神経が減少したり、はたらきがにぶくなって生じるものです。
まず高い周波数の音を聞く能力から落ちけじめ、しだいに難聴が進んできます。老人性難聴は意外に早くあらわれ、すでに30歳できざしがみえます。
しかし会話にさしつかえるようになるのは一般に60歳代の後半からです。また個人差があり、かなり高齢になってもよく聞こえる人もあれば、早くから不便を感じる人もあります。
一般に男性のほうが女性より難聴が早く出現します。したがって七〇歳代では男性のほうが聞こえが悪いのがふつうです。
ただ八五歳になると男女差がなくなるといわれています。聞きわける能力も落ちるのが特徴です。
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