トリコモナス膣炎の症状
トリコモナス膣炎というのは性病の一種で、膣内にトリコモナス原虫といわれるものが感染しておこる性病です。
カンジダではではあまりみられませんが、トリコモナス膣炎では匂いが強く、また泡状の黄色いおりものが見られるのが特徴です。カンジダほどかゆみはつよくありません。
症状が悪化してくると、外陰部がただれて、患部が熱くなる、または痛みを伴う場合もあります。また、性交渉にときに少量の出血や、痛みなどが伴ったり、おしっこをするときに痛みを感じたりします。
ちなみに、女性だけではなく男性も、トリコモナス原虫が性器や膀胱に感染しますが、男性の場合は自覚症状はほとんどみられないため、知らないで感染している場合も多くあります。
ピンポン感染といわれる、性病を繰り返し起こるのを予防するために。女性がトリコモナスの治療を始めたら、パートナーである男性も、症状が無くても感染している可能性があるので、早期に検査をして感染の有無を確認し、治療することが大切です。
トリコモナス膣炎の原因
トリコモナス原虫という寄生虫が原因となります。性交渉での感染がもっとも多い感染経路と考えられますが、トリコモナス原虫は宿主から離れても水分のあるところではしばらく生きていられるため、まれに、公衆浴場や温泉、トイレの使座、手指などから感染することもあり、性交渉が一度もない人や子どもでも発病する可能性はあります。
トリコモナス膣炎の治療方法
トリコモナス膣炎の治療薬としては、内服薬フラジール錠(メトロニダゾール) によって85〜90パーセントの患者さんが治癒できると確認されています。
外国ではメトロニダゾール2グラムを1回で服用、あるいは500ミリグラムを1日2回7日間服用する、などの方法で治療していますが、日本では副作用の観点から、250ミリグラムを1日2回10日間服用する、という治療が一般的です。
トリコモナス原虫は男性にも感染しますが、先ほども説明したように、症状がないという特徴があります。女性の感染が明らかになり、治療を始めたら、必ず性的パートナーも検査を行って感染の有無を確認する必要があります。
また、患者さんが医師の指示通りに薬を服用しないことが病気が治らない最大の理由です。完全に治癒しないと、性交渉で感染がさらに拡大していくため、治療後は検査して治癒したことを確認してもらう必要があります。